【読書】母-オモニ-(姜 尚中)
2010年08月03日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『母-オモニ-』 姜 尚中(カン・サンジュン)著
【内容】
お前とふたりだけの話ばしたかったとたい―。
ある日、わたしに届いた母の声のテープが、日本全体が貧しく、家族同士の体温が熱かったあの時代の記憶を呼び覚ます―。
『悩む力』から二年ぶり、著者初の自伝的小説。 (「BOOK」データベースより)
これは東京大学大学院教授の姜尚中氏が
自分の母親の人生を描いた私小説です。
会話は熊本弁で書かれています。
姜氏の母親は2005年4月帰らぬ人となりました。
「オモニが字ば知っとったら、いろんなもんば書いて残しておくとばってんね。」
と、生前語っておられたようです。
「母の記憶を辿ることが文字を知っている私に
文字を知らない母からの遺言のようにみえてならない」
と作者は執筆を決意しました。
「母の面影を描くことで私の半生が透けて見えるに違いない。」
オモニは16才の春、一足先に日本に渡っていたアボジとの結婚のために来日しました。
1945年の春の頃です。
すんでのところで東京大空襲を逃れ弟のいる熊本にたどりつきました。
そしてすぐに8月15日を迎えます。
それからの苦労は想像を絶するものです。
多くの日本人も戦後の苦労を経験しましたが
姜さん家族の苦労は、加えて差別絡みでしたから一筋縄ではありませんでした。
第二次世界大戦は終わり朝鮮半島は解放されました。
在日朝鮮人にも光が見えたかと思うと、朝鮮戦争です。
半島は南北に分断されて親戚同士の行き来もできなくなりました。
さらなる苦労の始まりです。
その過酷な時代を
熊本市の姜さんのオモニとアポジ、周辺の人々は生き抜きました。
姜氏の著書に「在日」という本があります。
これは在日朝鮮人2世として熊本市で生まれ成長し悩み苦しみ
「永野鉄男」から「姜尚中」という民族名を名乗るようになった経緯が
赤裸々に書かれていました。
この本「オモニ」では姜氏はまるで脇役です。
オモニとアボジについてはもちろんですが
熊本市の在日朝鮮人社会の様子が詳細に描かれています。
それも会話は間違いなく生粋の熊本弁です。
在日朝鮮人のコミュニティの日常が地名、固有名詞と共によく理解できました。
オープンしたての鶴屋百貨店や大洋デパートの名前も出てきます。
これはもう第一級の歴史証言です。
これは歴史学者の聞き書きではなくて
在日朝鮮人の親の人生を一番近くにいた子が描いた本ですからものすごく濃い内容です。
姜さんしか書けなかったでしょう。
胸を打ちます。
オモニとアボジは苦労の末、廃品回収業で成功します。
姜氏曰く、土地も屋敷も購入を重ね商売も大きくなり
地元の優良な中小企業に成長していたということです。
姜氏が済々黌高校を出て早稲田大学に進学する頃は
かなり豊かになっていらしたことが想像できます。
この家業の発展で
「日本の知性」と言われている姜氏が生まれたことを思うと
同郷の私としてはとても嬉しいです。
姜少年はとても優秀だったと思います。
しかし、
「オモニは私の学校にはほとんど無関心だった。
朝鮮人は大学を出てもどこも職はないしなまじ大学を出れば期待が大きいだけに失望も大きいはず。
我が子をそんなかわいそうな目にあわせるのは不憫だ。これが母の結論だった。」
と姜氏は書いています。
そんな中、姜氏の学業への努力も並大抵ではなかったのでしょう。
この本を読んで
姜氏の親の世代のご苦労はよく分かりました。
でも姜氏自体はそんなに艱難辛苦な青春時代を送っていたわけではないと知って
少し胸をなでおろしました。
こういう親の代の苦労というのは
親が死んでしまえば忘れ去られていくものです。
姜氏がちゃんと本にして残されてたことはとてもいいことですね。
誰もができる供養の仕方ではありませんけれど。
姜氏は書いています。
「生きていれば、母はきっと苦笑いしながらも嬉しそうに、私の母への思慕を読んで聞かせろとせがむに違いない。
『なんてね。なんて書いてあると?』」
お母様のご冥福を祈ります。
▼姜尚中ホームページ | Kang Sang-jung Official Homepage
http://www.kangsangjung.com/
『母-オモニ-』 姜 尚中(カン・サンジュン)著
【内容】お前とふたりだけの話ばしたかったとたい―。
ある日、わたしに届いた母の声のテープが、日本全体が貧しく、家族同士の体温が熱かったあの時代の記憶を呼び覚ます―。
『悩む力』から二年ぶり、著者初の自伝的小説。 (「BOOK」データベースより)
これは東京大学大学院教授の姜尚中氏が
自分の母親の人生を描いた私小説です。
会話は熊本弁で書かれています。
姜氏の母親は2005年4月帰らぬ人となりました。
「オモニが字ば知っとったら、いろんなもんば書いて残しておくとばってんね。」
と、生前語っておられたようです。
「母の記憶を辿ることが文字を知っている私に
文字を知らない母からの遺言のようにみえてならない」
と作者は執筆を決意しました。
「母の面影を描くことで私の半生が透けて見えるに違いない。」
オモニは16才の春、一足先に日本に渡っていたアボジとの結婚のために来日しました。
1945年の春の頃です。
すんでのところで東京大空襲を逃れ弟のいる熊本にたどりつきました。
そしてすぐに8月15日を迎えます。
それからの苦労は想像を絶するものです。
多くの日本人も戦後の苦労を経験しましたが
姜さん家族の苦労は、加えて差別絡みでしたから一筋縄ではありませんでした。
第二次世界大戦は終わり朝鮮半島は解放されました。
在日朝鮮人にも光が見えたかと思うと、朝鮮戦争です。
半島は南北に分断されて親戚同士の行き来もできなくなりました。
さらなる苦労の始まりです。
その過酷な時代を
熊本市の姜さんのオモニとアポジ、周辺の人々は生き抜きました。
姜氏の著書に「在日」という本があります。
これは在日朝鮮人2世として熊本市で生まれ成長し悩み苦しみ
「永野鉄男」から「姜尚中」という民族名を名乗るようになった経緯が
赤裸々に書かれていました。
この本「オモニ」では姜氏はまるで脇役です。
オモニとアボジについてはもちろんですが
熊本市の在日朝鮮人社会の様子が詳細に描かれています。
それも会話は間違いなく生粋の熊本弁です。
在日朝鮮人のコミュニティの日常が地名、固有名詞と共によく理解できました。
オープンしたての鶴屋百貨店や大洋デパートの名前も出てきます。
これはもう第一級の歴史証言です。
これは歴史学者の聞き書きではなくて
在日朝鮮人の親の人生を一番近くにいた子が描いた本ですからものすごく濃い内容です。
姜さんしか書けなかったでしょう。
胸を打ちます。
オモニとアボジは苦労の末、廃品回収業で成功します。
姜氏曰く、土地も屋敷も購入を重ね商売も大きくなり
地元の優良な中小企業に成長していたということです。
姜氏が済々黌高校を出て早稲田大学に進学する頃は
かなり豊かになっていらしたことが想像できます。
この家業の発展で
「日本の知性」と言われている姜氏が生まれたことを思うと
同郷の私としてはとても嬉しいです。
姜少年はとても優秀だったと思います。
しかし、
「オモニは私の学校にはほとんど無関心だった。
朝鮮人は大学を出てもどこも職はないしなまじ大学を出れば期待が大きいだけに失望も大きいはず。
我が子をそんなかわいそうな目にあわせるのは不憫だ。これが母の結論だった。」
と姜氏は書いています。
そんな中、姜氏の学業への努力も並大抵ではなかったのでしょう。
この本を読んで
姜氏の親の世代のご苦労はよく分かりました。
でも姜氏自体はそんなに艱難辛苦な青春時代を送っていたわけではないと知って
少し胸をなでおろしました。
こういう親の代の苦労というのは
親が死んでしまえば忘れ去られていくものです。
姜氏がちゃんと本にして残されてたことはとてもいいことですね。
誰もができる供養の仕方ではありませんけれど。
姜氏は書いています。
「生きていれば、母はきっと苦笑いしながらも嬉しそうに、私の母への思慕を読んで聞かせろとせがむに違いない。
『なんてね。なんて書いてあると?』」
お母様のご冥福を祈ります。
▼姜尚中ホームページ | Kang Sang-jung Official Homepage
http://www.kangsangjung.com/
【読書】プラチナデータ(東野圭吾)
2010年07月29日
NikiNiki会員 ろざりあんさんの日記から
『プラチナデータ』 東野圭吾 著
【内容紹介】
犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。
警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA捜査システムの検索結果は「NOT FOUND」。
犯人はこの世に存在しないのか?
時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。
現場に残された毛髪から解析された結果は…「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。
犯人は、神楽自身であることを示していた―。
確信は疑念に、追う者は追われる者に。
すべての謎は、DNAが解決する。
数々の名作を生み出してきた著者が、究極の謎「人間の心」に迫る。(「BOOK」データベースより)
最初パソコンのプログラムものかと思い
私付いていけるかなという気もしましたが・・。
いろんな要素が詰まっています。
DNA、多重人格、警察の人間模様、プロファイリング・・など。
ちょっといろいろ盛り込み過ぎ^^
2つぐらいに絞って深く掘り下げてくれたほうがよかった。私的には。
なにしろ理系の東野先生。
あれもこれも得意分野ですからね。
上に上げた要素、現代を紐解くキーワードであることは確かですから
この一冊に盛り込みたかった。それもありでしょう。
しかし
この本、入院中に病室で読みましたが
しばらくしたら
もう「プラチナデータ」の内容、思い起こすことができないんですよね^^。
ちょっと東野先生書きすぎですね。
渾身の一冊を年に一作ぐらいをおすすめしたいです。
今の東野作品が面白くないわけではないんですが
どうもあとに残らない・・という気がしてなりません^^
* * * * * * * *
▼関連記事
【読書】カッコウの卵は誰のもの(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-03-10 10:50
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【読書】さまよう刃(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-02-09 10:28
http://niki2times4.ktstv.net/e16016.html
【読書】新参者(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-11-16 16:40
http://niki2times4.ktstv.net/e14802.html
『さまよう刃』※ネタバレ注意! 【NikiNiki映画レビュー 】 - 2009-10-14 11:01
http://niki2times2.ktstv.net/e14095.html
【読書】ダイイング・アイ(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-09-16 19:58
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【読書】パラドックス13(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-05-19 11:00
http://niki2times4.ktstv.net/e11040.html
【読書】パラレルワールド・ラブストーリー(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-02-17 15:09
http://niki2times4.ktstv.net/e9269.html
【読書】ガリレオの苦悩(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-01-13 11:13
http://niki2times4.ktstv.net/e8549.html
【読書】聖女の救済(東野圭吾著) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2008-11-11 10:34
http://niki2times4.ktstv.net/e7380.html
【読書】容疑者Xの献身(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2008-11-07 14:35
http://niki2times4.ktstv.net/e7314.html
【読書】流星の絆(東野圭吾著) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2008-10-10 13:46
http://niki2times4.ktstv.net/e6798.html
『流星の絆』東野圭吾 【NikiNiki 公開日記 】 - 2008-05-09 11:17
http://niki2times3.ktstv.net/e3647.html
「ダイイング・アイ 」東野圭吾 【NikiNiki 公開日記 】 - 2008-04-22 14:52
http://niki2times3.ktstv.net/e3376.html
『プラチナデータ』 東野圭吾 著
【内容紹介】犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。
警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA捜査システムの検索結果は「NOT FOUND」。
犯人はこの世に存在しないのか?
時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。
現場に残された毛髪から解析された結果は…「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。
犯人は、神楽自身であることを示していた―。
確信は疑念に、追う者は追われる者に。
すべての謎は、DNAが解決する。
数々の名作を生み出してきた著者が、究極の謎「人間の心」に迫る。(「BOOK」データベースより)
最初パソコンのプログラムものかと思い
私付いていけるかなという気もしましたが・・。
いろんな要素が詰まっています。
DNA、多重人格、警察の人間模様、プロファイリング・・など。
ちょっといろいろ盛り込み過ぎ^^
2つぐらいに絞って深く掘り下げてくれたほうがよかった。私的には。
なにしろ理系の東野先生。
あれもこれも得意分野ですからね。
上に上げた要素、現代を紐解くキーワードであることは確かですから
この一冊に盛り込みたかった。それもありでしょう。
しかし
この本、入院中に病室で読みましたが
しばらくしたら
もう「プラチナデータ」の内容、思い起こすことができないんですよね^^。
ちょっと東野先生書きすぎですね。
渾身の一冊を年に一作ぐらいをおすすめしたいです。
今の東野作品が面白くないわけではないんですが
どうもあとに残らない・・という気がしてなりません^^
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「ダイイング・アイ 」東野圭吾 【NikiNiki 公開日記 】 - 2008-04-22 14:52
http://niki2times3.ktstv.net/e3376.html
【読書】1Q84 BOOK3(村上春樹 著)
2010年07月23日
NikiNiki会員 ろざりあんさんの日記から
『1Q84 BOOK3』 村上春樹 著

「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、
「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ-。待望の書き下ろし長編小説。
う~~この紹介文だけでも難解ですね^^
以下ネタバレ注意ですよ^^
この難解な不条理の世界ってやつは・・・です。
入院中読むには選択をちょっと間違ったかもしれません。
現実の1984年ではなくて1Q84年は
大小ふたつの月が謎掛けのように天に浮かんでいる世界です。
「私たちは出会うためにこの世界にやってきた。私達自身にも分からなかったのだけれども、それが私たちがここに入り込んだ目的だった。」(本文より)
不条理の世界の住人たちですが
登場人物はそれぞれが魅力的です。
今回のBOOK3では
天吾の年上のガールフレンド、父親、施設の看護師
青豆の周りでは女主人にタマル
天吾と青豆を結びつける牛河がとてもいいキャラですね。
最後はああなりましたけれど。
「ねじまき鳥クロニクル」に登場する牛河に酷似しているということですが
ちょっとピンときません。
BOOK1・2に出てくる重要な組織が
リアルな世界を想起させるのも興味深い事柄でした。
10歳の時に手を握り合って別れて以来
20年間、青豆と天吾はお互いを探し求めていました。
現実の世界では会うことはなかったのでしょうが
1Q84の世界ではめぐり会うことができました。
で、その後手に手を取り合って現実に戻ってきましたが
おそらくそこも異次元のパラレルワールドでしょう。
エッソの看板の虎の向きが逆になっていましたからね。
この先まだまだ完結しそうにありません。
青豆は交わりなしで天吾の子供を宿しています。
お~~なんという不条理。
何があっても不思議ではない。
いかようにも展開しそうです。
売れる限りは村上先生書き続けるでしょうね。
私はどこまで付き合えますか・・・(笑)
村上作品では
いい音楽といいお料理が出てきます。
音楽は前編と同じくヤナーチェック作曲の「シンフォニエッタ」
聞いてみたかったこの曲はNHKの「名曲探偵アマデウス」で取り上げていました。
ちょっと難解なクラシックの現代音楽ですね。
イメージとしては「1Q84」にぴったりです。
そして料理は「冷たいビールすぐに持ってきて!!」と言いたくなる物ばかりです^^
文章の上手さで読ませます。
比喩の巧みさは超一級品です。
内容はやや難しいのが村上作品ですね。
リトルピープルっていったい何だったんでしょう・・^^
・・・やはり好きな作家のひとりです。
▼村上春樹『1Q84』 新潮社公式サイト
http://1q84.shinchosha.co.jp/murakami/
▼1Q84(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/1Q84
『1Q84 BOOK3』 村上春樹 著

「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、
「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ-。待望の書き下ろし長編小説。
う~~この紹介文だけでも難解ですね^^
以下ネタバレ注意ですよ^^
この難解な不条理の世界ってやつは・・・です。
入院中読むには選択をちょっと間違ったかもしれません。
現実の1984年ではなくて1Q84年は
大小ふたつの月が謎掛けのように天に浮かんでいる世界です。
「私たちは出会うためにこの世界にやってきた。私達自身にも分からなかったのだけれども、それが私たちがここに入り込んだ目的だった。」(本文より)
不条理の世界の住人たちですが
登場人物はそれぞれが魅力的です。
今回のBOOK3では
天吾の年上のガールフレンド、父親、施設の看護師
青豆の周りでは女主人にタマル
天吾と青豆を結びつける牛河がとてもいいキャラですね。
最後はああなりましたけれど。
「ねじまき鳥クロニクル」に登場する牛河に酷似しているということですが
ちょっとピンときません。
BOOK1・2に出てくる重要な組織が
リアルな世界を想起させるのも興味深い事柄でした。
10歳の時に手を握り合って別れて以来
20年間、青豆と天吾はお互いを探し求めていました。
現実の世界では会うことはなかったのでしょうが
1Q84の世界ではめぐり会うことができました。
で、その後手に手を取り合って現実に戻ってきましたが
おそらくそこも異次元のパラレルワールドでしょう。
エッソの看板の虎の向きが逆になっていましたからね。
この先まだまだ完結しそうにありません。
青豆は交わりなしで天吾の子供を宿しています。
お~~なんという不条理。
何があっても不思議ではない。
いかようにも展開しそうです。
売れる限りは村上先生書き続けるでしょうね。
私はどこまで付き合えますか・・・(笑)
村上作品では
いい音楽といいお料理が出てきます。
音楽は前編と同じくヤナーチェック作曲の「シンフォニエッタ」
聞いてみたかったこの曲はNHKの「名曲探偵アマデウス」で取り上げていました。
ちょっと難解なクラシックの現代音楽ですね。
イメージとしては「1Q84」にぴったりです。
そして料理は「冷たいビールすぐに持ってきて!!」と言いたくなる物ばかりです^^
文章の上手さで読ませます。
比喩の巧みさは超一級品です。
内容はやや難しいのが村上作品ですね。
リトルピープルっていったい何だったんでしょう・・^^
・・・やはり好きな作家のひとりです。
▼村上春樹『1Q84』 新潮社公式サイト
http://1q84.shinchosha.co.jp/murakami/
▼1Q84(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/1Q84
【読書】小暮写真館(宮部みゆき)
2010年07月07日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
「小暮写真館」 宮部みゆき 著
花ちゃんこと英一の両親、花菱夫妻が、結婚20周年を機にマイホームを購入した。
でもそれは普通の家ではなくて...。
表題作をはじめ「世界の縁側」「鉄路の春」など、連作全4編を収録した現代エンターテインメント。
もう会えないなんて言うなよ。
あなたは思い出す。どれだけ小説を求めていたか。
講談社創業100周年記念出版
第1話 小暮写真館
世の中にはいろいろな人がいるから、いろいろな出来事も起きる。なかには不思議なこともある。
第2話 世界の縁側
人は語りたがる。秘密を。重荷を。
第3話 カモメの名前
「電車は人間を乗せるものだ。鉄道は人間と人間を繋ぐものだ。だから鉄道を愛する者は、けっして人間を憎めない」
第4話 鉄路の春
――僕はこの人を守らなくちゃいけない。
700ページを超える大作です。
心霊写真が絡み
はからずも栄一は心霊写真バスターを請け負うことになりますが
写真に関わった人たちを訪ねて歩くうちに
人にはそれぞれの人生がありその重さに気がついていきます。
栄一も成長をするのですが
他人に関わって行く中で忘れていたこと
本当は記憶に蓋をしていた事実を思い出していきます。
宮部みゆきだもの。
ただのオカルト小説なわけありません。
高校生が主人公で高校生活が語られていますから
青春小説とも読めますが
実は家族の再生物語ですね。
青春のメインイベント「初恋」は成就しないままに終わります。
とてもいいカップルだったのに残念です。
切ないラストでしたよ。
読後、温かい気持ちにさせられるストーリーでした。
カバーの写真もとてもいいですね。
▼関連記事
「楽園」宮部みゆき 【NikiNiki 公開日記 】 - 2008-04-14 14:22
http://niki2times3.ktstv.net/e3257.html
「小暮写真館」 宮部みゆき 著
花ちゃんこと英一の両親、花菱夫妻が、結婚20周年を機にマイホームを購入した。でもそれは普通の家ではなくて...。
表題作をはじめ「世界の縁側」「鉄路の春」など、連作全4編を収録した現代エンターテインメント。
もう会えないなんて言うなよ。
あなたは思い出す。どれだけ小説を求めていたか。
講談社創業100周年記念出版
第1話 小暮写真館
世の中にはいろいろな人がいるから、いろいろな出来事も起きる。なかには不思議なこともある。
第2話 世界の縁側
人は語りたがる。秘密を。重荷を。
第3話 カモメの名前
「電車は人間を乗せるものだ。鉄道は人間と人間を繋ぐものだ。だから鉄道を愛する者は、けっして人間を憎めない」
第4話 鉄路の春
――僕はこの人を守らなくちゃいけない。
700ページを超える大作です。
心霊写真が絡み
はからずも栄一は心霊写真バスターを請け負うことになりますが
写真に関わった人たちを訪ねて歩くうちに
人にはそれぞれの人生がありその重さに気がついていきます。
栄一も成長をするのですが
他人に関わって行く中で忘れていたこと
本当は記憶に蓋をしていた事実を思い出していきます。
宮部みゆきだもの。
ただのオカルト小説なわけありません。
高校生が主人公で高校生活が語られていますから
青春小説とも読めますが
実は家族の再生物語ですね。
青春のメインイベント「初恋」は成就しないままに終わります。
とてもいいカップルだったのに残念です。
切ないラストでしたよ。
読後、温かい気持ちにさせられるストーリーでした。
カバーの写真もとてもいいですね。
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「楽園」宮部みゆき 【NikiNiki 公開日記 】 - 2008-04-14 14:22
http://niki2times3.ktstv.net/e3257.html
【読書】夜行観覧車(湊かなえ著)
2010年06月23日
NikiNiki会員 ろざりあんさんの日記から
『夜行観覧車』 湊かなえ 著
【内容情報】
父親が被害者で母親が加害者─。
高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。
遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。
その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。
『告白』の著者が描く、衝撃の「家族」小説。(「BOOK」データベースより)
最近お気に入りの作者です。
作者原作の映画「告白」もヒットしているみたいですね。
近いうちに見に行きます^^
読み始めて2ページめでゾクゾクしてきました。
うまい入りです。
家族間のトラブルは、
一歩間違っていたらウチもそうなっていたかもしれない、というところがあって
誰でも無縁ではいられないところが辛いです。
夫婦間のいざこざや子供の受験や交友関係の心配など
全くもって一筋縄ではございません。
いや、一般的に言ってですよ(^爆^)
だいたい結婚がゴールじゃなくスタートなのだから
いろいろあって当たり前なのですが、
こういう展開もあるんですね。
殺人が起こり、加害者が母親、被害者が父親ともなると
いくらトラブルを抱えていたとしても
その一線を踏み越えると踏み越えないとの違いはなんでしょうか。
ボタンの掛け違いでは済まされない、なんともいえない痛ましさです。
と、一体どういう事になるかと気を揉みました。
高橋家の母親の真意が測れないままに終わりました。
どこで気持ちが殺意に変わったのか。
ラスト、週刊誌に載ったのが事実だすれば
残された子供たちが書き換えてしまったということですね。
死人より生きている人間の方を優先して
死人に口なしというわけです。
子供たちはこれからどんな大人になるのか恐ろしいです。
この気持ちの変化はちょっと描写不足ですね。
片方の遠藤家、こちらもムチャクチャです。
高橋家の不幸で立ち直ったように見えますが
もう少し鉄槌がくだされるべきでしょう。
救いがあるようで無いですね。
タイトルも
ここまで狙わなくてもいいかなあ^^
ひとりも共感できる人物はいなかったのですが
それでも一気に読ませる小説です。
面白かったと言っておきます。
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『告白』※ネタバレ注意! 【NikiNiki映画レビュー 】 - 2010-06-14 18:01
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【読書】『告白』(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-06-09 11:02
http://niki2times4.ktstv.net/e17671.html
【読書】少女(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-05-07 16:29
http://niki2times4.ktstv.net/e17155.html
【読書】Nのために(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-02-17 13:09
http://niki2times4.ktstv.net/e16125.html
祝!本屋大賞受賞!【読書】告白(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-04-07 12:12
http://niki2times4.ktstv.net/e10217.html
【読書】告白(湊かなえ著) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2008-10-24 13:59
http://niki2times4.ktstv.net/e7036.html
『夜行観覧車』 湊かなえ 著
【内容情報】父親が被害者で母親が加害者─。
高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。
遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。
その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。
『告白』の著者が描く、衝撃の「家族」小説。(「BOOK」データベースより)
最近お気に入りの作者です。
作者原作の映画「告白」もヒットしているみたいですね。
近いうちに見に行きます^^
読み始めて2ページめでゾクゾクしてきました。
うまい入りです。
家族間のトラブルは、
一歩間違っていたらウチもそうなっていたかもしれない、というところがあって
誰でも無縁ではいられないところが辛いです。
夫婦間のいざこざや子供の受験や交友関係の心配など
全くもって一筋縄ではございません。
いや、一般的に言ってですよ(^爆^)
だいたい結婚がゴールじゃなくスタートなのだから
いろいろあって当たり前なのですが、
こういう展開もあるんですね。
殺人が起こり、加害者が母親、被害者が父親ともなると
いくらトラブルを抱えていたとしても
その一線を踏み越えると踏み越えないとの違いはなんでしょうか。
ボタンの掛け違いでは済まされない、なんともいえない痛ましさです。
と、一体どういう事になるかと気を揉みました。
高橋家の母親の真意が測れないままに終わりました。
どこで気持ちが殺意に変わったのか。
ラスト、週刊誌に載ったのが事実だすれば
残された子供たちが書き換えてしまったということですね。
死人より生きている人間の方を優先して
死人に口なしというわけです。
子供たちはこれからどんな大人になるのか恐ろしいです。
この気持ちの変化はちょっと描写不足ですね。
片方の遠藤家、こちらもムチャクチャです。
高橋家の不幸で立ち直ったように見えますが
もう少し鉄槌がくだされるべきでしょう。
救いがあるようで無いですね。
タイトルも
ここまで狙わなくてもいいかなあ^^
ひとりも共感できる人物はいなかったのですが
それでも一気に読ませる小説です。
面白かったと言っておきます。
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『告白』※ネタバレ注意! 【NikiNiki映画レビュー 】 - 2010-06-14 18:01
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【読書】『告白』(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-06-09 11:02
http://niki2times4.ktstv.net/e17671.html
【読書】少女(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-05-07 16:29
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【読書】Nのために(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-02-17 13:09
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祝!本屋大賞受賞!【読書】告白(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-04-07 12:12
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【読書】告白(湊かなえ著) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2008-10-24 13:59
http://niki2times4.ktstv.net/e7036.html
【読書】光媒の花(道尾秀介)
2010年05月31日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『光媒の花』 道尾秀介 著
【内容紹介】
印章店を細々と営み、認知症の母と二人、静かな生活を送る中年男性。ようやく介護にも慣れたある日、幼い子供のように無邪気に絵を描いて遊んでいた母が、「決して知るはずのないもの」を描いていることに気付く……。三十年前、父が自殺したあの日、母は何を見たのだろうか?(隠れ鬼)
共働きの両親が帰ってくるまでの間、内緒で河原に出かけ、虫捕りをするのが楽しみの小学生の兄妹は、ある恐怖からホームレス殺害に手を染めてしまう。(虫送り)
20年前、淡い思いを通い合わせた同級生の少女は、悲しい嘘をつき続けていた。彼女を覆う非情な現実、救えなかった無力な自分に絶望し、「世界を閉じ込めて」生きるホームレスの男。(冬の蝶)
など、6章からなる群像劇。大切な何かを必死に守るためにつく悲しい嘘、絶望の果てに見える光を優しく描き出す、感動作。
道尾秀介は最近注目の作家ですが
今回も期待を裏切りません。
非常に美しいストーリーでした。
6編の短編集ですが、サークルゲームのようにどこかでリンクしています。
それは深いつながりであったり
袖擦り合うも他生の縁程度であったり・・。
上手い展開ですね。
人間の光と影といった部分を上手に描いています。
人間は現実に向き合い生きていかなければならないから
時として楽ではありませんね^^
悲しいこともたくさんです。
でも、捨てたものでもないんです。
最初は暗い出だしでしたが
ラストは一条の光が見えてきて気持ちが安らぎました。
「光媒」というのは作者の造語らしいです。
「虫媒花」は虫を媒介にして子孫を残そうとする植物のこと。
「風媒花」はそれが風ですね、
「光媒の花」というのは光が媒介する花の意味でしょうが
作者は花になぞらえて「人間」の事を想定しているのでしょう。
人間は光を媒介にというより光に導かれながら生きているんですよ。
なんだかそんなふうに思えてきました。
夜明け前が一番闇が深いし(♪「友よ」ですね^^)
冬の先にしか春は来ないんです。
秀作です。
お薦めします。
▼光媒の花 特設サイト(集英社)
http://www.shueisha.co.jp/koubai/
『光媒の花』 道尾秀介 著
【内容紹介】印章店を細々と営み、認知症の母と二人、静かな生活を送る中年男性。ようやく介護にも慣れたある日、幼い子供のように無邪気に絵を描いて遊んでいた母が、「決して知るはずのないもの」を描いていることに気付く……。三十年前、父が自殺したあの日、母は何を見たのだろうか?(隠れ鬼)
共働きの両親が帰ってくるまでの間、内緒で河原に出かけ、虫捕りをするのが楽しみの小学生の兄妹は、ある恐怖からホームレス殺害に手を染めてしまう。(虫送り)
20年前、淡い思いを通い合わせた同級生の少女は、悲しい嘘をつき続けていた。彼女を覆う非情な現実、救えなかった無力な自分に絶望し、「世界を閉じ込めて」生きるホームレスの男。(冬の蝶)
など、6章からなる群像劇。大切な何かを必死に守るためにつく悲しい嘘、絶望の果てに見える光を優しく描き出す、感動作。
道尾秀介は最近注目の作家ですが
今回も期待を裏切りません。
非常に美しいストーリーでした。
6編の短編集ですが、サークルゲームのようにどこかでリンクしています。
それは深いつながりであったり
袖擦り合うも他生の縁程度であったり・・。
上手い展開ですね。
人間の光と影といった部分を上手に描いています。
人間は現実に向き合い生きていかなければならないから
時として楽ではありませんね^^
悲しいこともたくさんです。
でも、捨てたものでもないんです。
最初は暗い出だしでしたが
ラストは一条の光が見えてきて気持ちが安らぎました。
「光媒」というのは作者の造語らしいです。
「虫媒花」は虫を媒介にして子孫を残そうとする植物のこと。
「風媒花」はそれが風ですね、
「光媒の花」というのは光が媒介する花の意味でしょうが
作者は花になぞらえて「人間」の事を想定しているのでしょう。
人間は光を媒介にというより光に導かれながら生きているんですよ。
なんだかそんなふうに思えてきました。
夜明け前が一番闇が深いし(♪「友よ」ですね^^)
冬の先にしか春は来ないんです。
秀作です。
お薦めします。
▼光媒の花 特設サイト(集英社)
http://www.shueisha.co.jp/koubai/
タグ :光媒の花
【読書】十字架(重松清)
2010年05月06日
NikiNiki会員 ろざりあんさんの日記から
「十字架」 重松清

この人の本は間違いなく泣けるのであまり読みたくないのですが
最後「救い」があるので
こちらが日常で苦しいときには
なんだか救われた気分になって元気が出ます。
この「十字架」は、私は知らなかったのですが
第44回吉川英治賞を取っているんだそうですね。
ちょっと前に同じく「いじめ」がテーマの川上未映子作「ヘブン」を読みました。
いじめる側の論理が展開されていて
「そんな理屈で世の中生きて行けると思うな!」という感想で
ブログにアップするのも忘れていましたが
この「十字架」は違いました。
重いですね。考えされられます。
【内容情報】
あいつの人生が終わり、僕たちの長い旅が始まった。
中学二年でいじめを苦に自殺したあいつ。遺書には四人の同級生の名前が書かれていた─。
背負った重荷をどう受け止めて生きればよいのだろう?
悩み、迷い、傷つきながら手探りで進んだ二十年間の物語。
(「BOOK」データベースより)
いじめ自殺をした子供の両親、弟、いじめた同級生、
とりわけ遺書の中に親友であると名前を書かれた主人公。
その後の20年間の苦しみが迫ってきます。
本当は親友でもなんでもなく
自殺した子供が一方的に大好きだと思っていた優等生でした。
親はいじめた同級生を恨むのはもちろんですが
親友なのに見殺しにしたと主人公を責め続けます。
もう一人遺書には片思いしていた女の子の名前も残しています。
この二人のその後の苦しみは
まさに背負った重い十字架です。
最後、救いがありました。
忘れる事は出来ないけれど「許す」という行為。
人間の崇高さを思います。
要所要所で、スウェーデンのストックホルムの郊外にある墓地が出てきます。
「スクーグスチルコゴーデン」「森の墓地」と訳されるところです。
http://confeitostockholm.blog71.fc2.com/blog-entry-285.html
(ストックホルムでの日々を・・・)
森がまるごと墓地になっていて礼拝所や火葬所があり、
世界的に有名な建築家が設計して
風景と墓地との調和は芸術作品と呼ばれているそうです。
その芝生の丘に大きな十字架がたっています。
宝飾は何もないコンクリート作りの十字架。
その十字架に会いにいって父親は救われました。
主人公も20年を経て救われました。
私も今抱えている事が何もかも済んだら、この十字架の下にたってみたい
そんな気分になりました。
「十字架」 重松清

この人の本は間違いなく泣けるのであまり読みたくないのですが
最後「救い」があるので
こちらが日常で苦しいときには
なんだか救われた気分になって元気が出ます。
この「十字架」は、私は知らなかったのですが
第44回吉川英治賞を取っているんだそうですね。
ちょっと前に同じく「いじめ」がテーマの川上未映子作「ヘブン」を読みました。
いじめる側の論理が展開されていて
「そんな理屈で世の中生きて行けると思うな!」という感想で
ブログにアップするのも忘れていましたが
この「十字架」は違いました。
重いですね。考えされられます。
【内容情報】
あいつの人生が終わり、僕たちの長い旅が始まった。
中学二年でいじめを苦に自殺したあいつ。遺書には四人の同級生の名前が書かれていた─。
背負った重荷をどう受け止めて生きればよいのだろう?
悩み、迷い、傷つきながら手探りで進んだ二十年間の物語。
(「BOOK」データベースより)
いじめ自殺をした子供の両親、弟、いじめた同級生、
とりわけ遺書の中に親友であると名前を書かれた主人公。
その後の20年間の苦しみが迫ってきます。
本当は親友でもなんでもなく
自殺した子供が一方的に大好きだと思っていた優等生でした。
親はいじめた同級生を恨むのはもちろんですが
親友なのに見殺しにしたと主人公を責め続けます。
もう一人遺書には片思いしていた女の子の名前も残しています。
この二人のその後の苦しみは
まさに背負った重い十字架です。
最後、救いがありました。
忘れる事は出来ないけれど「許す」という行為。
人間の崇高さを思います。
要所要所で、スウェーデンのストックホルムの郊外にある墓地が出てきます。
「スクーグスチルコゴーデン」「森の墓地」と訳されるところです。
http://confeitostockholm.blog71.fc2.com/blog-entry-285.html
(ストックホルムでの日々を・・・)
森がまるごと墓地になっていて礼拝所や火葬所があり、
世界的に有名な建築家が設計して
風景と墓地との調和は芸術作品と呼ばれているそうです。
その芝生の丘に大きな十字架がたっています。
宝飾は何もないコンクリート作りの十字架。
その十字架に会いにいって父親は救われました。
主人公も20年を経て救われました。
私も今抱えている事が何もかも済んだら、この十字架の下にたってみたい
そんな気分になりました。
akko cafe
2010年03月19日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
私が通っている上町地区は
観光バスのコースにもなっていて由緒ある所なのですが
最近、カフェやランチのお店、美容院が増えてきて
素敵度が増しています。
お天気がよかったので、
用事を済ませたあと、南洲神社から玉龍高校へと住宅街を抜け
最近移転オープンしたという
「akko cafe」にお邪魔してきました。

以前は、自宅の一室を開放して
週に一日「cafe」として営業していたそうです。
このときに「おうちカフェ」として
大手出版社発行のムック本に掲載されていました。
この本を見て「あら。鹿児島。それも病院のすぐそばだなぁ・・」と思い
行ってみたかったんですよね。
今、新たに築30数年のアパートの一階を借りて
月、水、土曜日にオープン。
ちょっとレトロな感じがとても落ち着きます。



雑貨はオーナーのakkoさんが気に入って少しづつ集めたものが
アートオブジェのように並べられています。
私はかわいい鳥のブローチを購入^^。
手作り感あふれる暖かい空間がそこにありました。
大げさな看板もなくひっそりとたたずんでいて
これはまさに隠れ家ですね。
小さく、ノラジョーンズが流れていましたよ♪
紅茶とお手製のクッキーをいただきました。
肝心の飲み物の写真を撮りそこなったのは失敗。しっぱい。
でも心地よい空間はしっかりとカメラに収めてきました。
素敵なオーナーと超可愛いお嬢さんに会えていい時間を過ごせました。
ありがとうね。
また伺います^^
akko cafe
http://akkocafe.exblog.jp/
鹿児島市池之上町4-6日高アパート102号
ここから予約されて出かけてくださいね^^
私が通っている上町地区は
観光バスのコースにもなっていて由緒ある所なのですが
最近、カフェやランチのお店、美容院が増えてきて
素敵度が増しています。
お天気がよかったので、
用事を済ませたあと、南洲神社から玉龍高校へと住宅街を抜け
最近移転オープンしたという
「akko cafe」にお邪魔してきました。

以前は、自宅の一室を開放して
週に一日「cafe」として営業していたそうです。
このときに「おうちカフェ」として
大手出版社発行のムック本に掲載されていました。
この本を見て「あら。鹿児島。それも病院のすぐそばだなぁ・・」と思い
行ってみたかったんですよね。
今、新たに築30数年のアパートの一階を借りて
月、水、土曜日にオープン。
ちょっとレトロな感じがとても落ち着きます。



雑貨はオーナーのakkoさんが気に入って少しづつ集めたものが
アートオブジェのように並べられています。
私はかわいい鳥のブローチを購入^^。
手作り感あふれる暖かい空間がそこにありました。
大げさな看板もなくひっそりとたたずんでいて
これはまさに隠れ家ですね。
小さく、ノラジョーンズが流れていましたよ♪
紅茶とお手製のクッキーをいただきました。
肝心の飲み物の写真を撮りそこなったのは失敗。しっぱい。
でも心地よい空間はしっかりとカメラに収めてきました。
素敵なオーナーと超可愛いお嬢さんに会えていい時間を過ごせました。
ありがとうね。
また伺います^^
akko cafe
http://akkocafe.exblog.jp/
鹿児島市池之上町4-6日高アパート102号
ここから予約されて出かけてくださいね^^
【読書】カッコウの卵は誰のもの(東野圭吾)
2010年03月10日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『カッコウの卵は誰のもの』 東野圭吾 著
【内容紹介】
スキーの元日本代表・緋田には、同じくスキーヤーの娘・風美がいる。
母親の智代は、風美が2歳になる前に自殺していた。
緋田は、智代の遺品から流産の事実を知る。
では、風美の出生は? そんななか、緋田父子の遺伝子についてスポーツ医学的研究の要請が……。
さらに、風美の競技出場を妨害する脅迫状が届く。複雑にもつれた殺意……。
超人気作家の意欲作!
このタイトルは分かりやすいですね。
「托卵」・・卵の世話を他の個体に托す動物の習性のこと。
よく知られた事例として、
仮親のオオヨシキリが自分よりでかいカッコウの雛を育てます。
これは、父と娘の再生の物語です。
果たして本当の親子なのか、どこでこうなったのか
複雑に入り組んでいて読む手を止めません。
私はこの辺の話にはとても疎くて
遺伝子とか血液型とか。
「あ~~そういうことだったか~」と納得しました。
10代のころは「生物」の授業なんてろくに聞いていなかったですからねえ。
そういう意味で今のミステリーは情報がつまっております。
東野圭吾はエンジニアとしてサラリーマン時代もある作家で
理系にテーマをとったミステリーも多いです。
「ガリレオ」シリーズや
「カッコウの卵は誰のもの」と同じく冬のスポーツが題材の「鳥人計画」というのもあって
流体力学など、ちょっとした物理の勉強になります^^
しかし、今思うに、
どうして高校時代の理科は面白くなかったのでしょうね。
この小説、何の滞ることなくさらさらと読めます。
東野先生は、あまり苦労することなく
推理作家協会会長職の激務の合間にちょちょいのちょいと書き上げたって感じがします。
そこが先生の力量ですね。
年に新刊を3~4冊!
多作ですが、水準を落とさないところはさすがだと思います。
* * * * * * * *
▼関連記事
【読書】さまよう刃(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e16016.html
【読書】新参者(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e14802.html
【読書】ダイイング・アイ(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e13587.html
【読書】パラドックス13(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e11040.html
【読書】パラレルワールド・ラブストーリー(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e9269.html
【読書】ガリレオの苦悩(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e8549.html
【読書】聖女の救済(東野圭吾著) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e7380.html
【読書】容疑者Xの献身(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e7314.html
【読書】流星の絆(東野圭吾著) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e6798.html
『カッコウの卵は誰のもの』 東野圭吾 著
【内容紹介】スキーの元日本代表・緋田には、同じくスキーヤーの娘・風美がいる。
母親の智代は、風美が2歳になる前に自殺していた。
緋田は、智代の遺品から流産の事実を知る。
では、風美の出生は? そんななか、緋田父子の遺伝子についてスポーツ医学的研究の要請が……。
さらに、風美の競技出場を妨害する脅迫状が届く。複雑にもつれた殺意……。
超人気作家の意欲作!
このタイトルは分かりやすいですね。
「托卵」・・卵の世話を他の個体に托す動物の習性のこと。
よく知られた事例として、
仮親のオオヨシキリが自分よりでかいカッコウの雛を育てます。
これは、父と娘の再生の物語です。
果たして本当の親子なのか、どこでこうなったのか
複雑に入り組んでいて読む手を止めません。
私はこの辺の話にはとても疎くて
遺伝子とか血液型とか。
「あ~~そういうことだったか~」と納得しました。
10代のころは「生物」の授業なんてろくに聞いていなかったですからねえ。
そういう意味で今のミステリーは情報がつまっております。
東野圭吾はエンジニアとしてサラリーマン時代もある作家で
理系にテーマをとったミステリーも多いです。
「ガリレオ」シリーズや
「カッコウの卵は誰のもの」と同じく冬のスポーツが題材の「鳥人計画」というのもあって
流体力学など、ちょっとした物理の勉強になります^^
しかし、今思うに、
どうして高校時代の理科は面白くなかったのでしょうね。
この小説、何の滞ることなくさらさらと読めます。
東野先生は、あまり苦労することなく
推理作家協会会長職の激務の合間にちょちょいのちょいと書き上げたって感じがします。
そこが先生の力量ですね。
年に新刊を3~4冊!
多作ですが、水準を落とさないところはさすがだと思います。
* * * * * * * *
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http://niki2times4.ktstv.net/e14802.html
【読書】ダイイング・アイ(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
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【読書】ガリレオの苦悩(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e8549.html
【読書】聖女の救済(東野圭吾著) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e7380.html
【読書】容疑者Xの献身(東野圭吾) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e7314.html
【読書】流星の絆(東野圭吾著) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e6798.html
タグ :カッコウの卵は誰のもの東野圭吾
【読書】Another(綾辻行人)
2010年02月23日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『Another』 綾辻行人 著
【内容】
その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。
1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。
そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!
この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?
秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。
(「BOOK」データベースより)
読み始めて6ページで、背中がぞわりとしました。
怖いですよ~~
綾辻行人
久しぶりの長編です。
江戸川乱歩、横溝正史の流れをくんでいます。
まがまがしく、おどろおどろしい。
人がどんどん死んでいきます。
猟奇的でエロチックです。
私、こういうの実際には絶対に出会いたくはありませんが
読むのは大好きなんですよね。
彼は新本格派ミステリー作家と言われています。
かなり前の「時計館の殺人」や「黒猫館の殺人」などの「館」シリーズ
「緋色の囁き」などの「囁き」シリーズは秀逸でした。
最近のものは血しぶきが飛び散るスプラッタ色が強くなっていました。
ちょっと苦手だと思ってしばらく遠ざかっていましたが、
昨年発刊の「another」はとても評判がよかったですね。
そこで手に取った次第なのですが
ひるむ程分厚い!!
もともと綾辻さんは恐怖系だと思っていましたが
ここまでホラー小説だったとは。
一人暮らしの方にはお勧めできません。
夜、部屋に帰ってきて灯りをつけた瞬間・・
怖いですよ~~。たぶんね。
内容はとある中学校3年3組の物語。
主な登場人物は中学3年生なので、展開そのものは少しも難しくありません。
さらさらと読み進めます。
ある意味青春小説ともいえます。
途中ふと気づきました。
背中がぞわりとする感覚に覚えがあります。
えーと。
何かの映画だった。
見た後、夢に出てきてうなされたなあ・・。
南北戦争のころの話。
ニコールキッドマンが母親役・・。
あれ??
あの映画のタイトル「アナザー」じゃなかったっけ?
それとも「アザーズ」?
背中がぞわり・・ぞわり・・ぞわり・・
最後のあとがきで作者は書いています。
「二本の傑作映画、『悪を呼ぶ少年(原題/The Other)』『アザーズ(原題/The Others)』に
インスパイアされて出てきたタイトルである。見かけ上重なり合う要素はほとんどないのだけれど
僕の中にこの映画と同系列の物語を書きたいという思いがあったことは間違いない。」
あっ・・
「アザーズ」ね。
納得です。
▼Another 綾辻行人(角川書店HP)
http://www.kadokawa.co.jp/another/
『Another』 綾辻行人 著
【内容】その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。
1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。
そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!
この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?
秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。
(「BOOK」データベースより)
読み始めて6ページで、背中がぞわりとしました。
怖いですよ~~
綾辻行人
久しぶりの長編です。
江戸川乱歩、横溝正史の流れをくんでいます。
まがまがしく、おどろおどろしい。
人がどんどん死んでいきます。
猟奇的でエロチックです。
私、こういうの実際には絶対に出会いたくはありませんが
読むのは大好きなんですよね。
彼は新本格派ミステリー作家と言われています。
かなり前の「時計館の殺人」や「黒猫館の殺人」などの「館」シリーズ
「緋色の囁き」などの「囁き」シリーズは秀逸でした。
最近のものは血しぶきが飛び散るスプラッタ色が強くなっていました。
ちょっと苦手だと思ってしばらく遠ざかっていましたが、
昨年発刊の「another」はとても評判がよかったですね。
そこで手に取った次第なのですが
ひるむ程分厚い!!
もともと綾辻さんは恐怖系だと思っていましたが
ここまでホラー小説だったとは。
一人暮らしの方にはお勧めできません。
夜、部屋に帰ってきて灯りをつけた瞬間・・
怖いですよ~~。たぶんね。
内容はとある中学校3年3組の物語。
主な登場人物は中学3年生なので、展開そのものは少しも難しくありません。
さらさらと読み進めます。
ある意味青春小説ともいえます。
途中ふと気づきました。
背中がぞわりとする感覚に覚えがあります。
えーと。
何かの映画だった。
見た後、夢に出てきてうなされたなあ・・。
南北戦争のころの話。
ニコールキッドマンが母親役・・。
あれ??
あの映画のタイトル「アナザー」じゃなかったっけ?
それとも「アザーズ」?
背中がぞわり・・ぞわり・・ぞわり・・
最後のあとがきで作者は書いています。
「二本の傑作映画、『悪を呼ぶ少年(原題/The Other)』『アザーズ(原題/The Others)』に
インスパイアされて出てきたタイトルである。見かけ上重なり合う要素はほとんどないのだけれど
僕の中にこの映画と同系列の物語を書きたいという思いがあったことは間違いない。」
あっ・・
「アザーズ」ね。
納得です。
▼Another 綾辻行人(角川書店HP)
http://www.kadokawa.co.jp/another/
【読書】Nのために(湊かなえ)
2010年02月17日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『Nのために』 湊かなえ 著
【内容】
「N」と出会う時、悲劇は起こる―。
大学一年生の秋、杉下希美は運命的な出会いをする。台風による床上浸水がきっかけで、同じアパートの安藤望・西崎真人と親しくなったのだ。
努力家の安藤と、小説家志望の西崎。
それぞれにトラウマと屈折があり、夢を抱く三人は、やがてある計画に手を染めた。
すべては「N」のために―。
タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。
そして、その真実をモノローグ形式で抒情的に解き明かす、著者渾身の連作長編。『告白』『少女』『贖罪』に続く、新たなるステージ。 (「BOOK」データベースより)
この湊かなえという作家は上手いです。
最近世に出てきた作家で、
後にも先にも上記の4冊しか発刊されていないのですが
かなりのテクニックの持ち主ですよ。
私は「少女」を読んでいないかなあ。
読み応えがあり、
何度かページを行きつ戻りつしながら読み進みました。
登場人物は少ないのですが気が抜けません。
しかし、ちょっとだけ難点を申しますと・・(笑)
タイトルの「Nのために」です。
確かにNのためになんですが、
登場人物がすべてNの頭文字を持っていたというのはなんだったのでしょうか。
それぞれがそれぞれのNのためにやったことという意味ですかねえ。
「N○○」さんだけに重きがうんと置いてあるような気がしますけれど。
最後、主人公が病気であるということももう少し説明がほしかった・・。
しかし、虐待やDVというのは最大の悪ですね。
心に後遺症を残すのがなんともいえない悲劇です。
どうしてこんなことが起こるのでしょう。
本の中だけの出来事と思いたいです。
面白いミステリーです。
お勧めできます。
ところでヒット作「告発」が映画化されるそうです。
主演は松たか子。
なんだかよさげですね。
▼関連記事
湊かなえ著『Nのために』特集サイト(東京創元社)
http://www.tsogen.co.jp/n/
祝!本屋大賞受賞!【読書】告白(湊かなえ) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e10217.html
【読書】告白(湊かなえ著) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e7036.html
『Nのために』 湊かなえ 著
【内容】「N」と出会う時、悲劇は起こる―。
大学一年生の秋、杉下希美は運命的な出会いをする。台風による床上浸水がきっかけで、同じアパートの安藤望・西崎真人と親しくなったのだ。
努力家の安藤と、小説家志望の西崎。
それぞれにトラウマと屈折があり、夢を抱く三人は、やがてある計画に手を染めた。
すべては「N」のために―。
タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。
そして、その真実をモノローグ形式で抒情的に解き明かす、著者渾身の連作長編。『告白』『少女』『贖罪』に続く、新たなるステージ。 (「BOOK」データベースより)
この湊かなえという作家は上手いです。
最近世に出てきた作家で、
後にも先にも上記の4冊しか発刊されていないのですが
かなりのテクニックの持ち主ですよ。
私は「少女」を読んでいないかなあ。
読み応えがあり、
何度かページを行きつ戻りつしながら読み進みました。
登場人物は少ないのですが気が抜けません。
しかし、ちょっとだけ難点を申しますと・・(笑)
タイトルの「Nのために」です。
確かにNのためになんですが、
登場人物がすべてNの頭文字を持っていたというのはなんだったのでしょうか。
それぞれがそれぞれのNのためにやったことという意味ですかねえ。
「N○○」さんだけに重きがうんと置いてあるような気がしますけれど。
最後、主人公が病気であるということももう少し説明がほしかった・・。
しかし、虐待やDVというのは最大の悪ですね。
心に後遺症を残すのがなんともいえない悲劇です。
どうしてこんなことが起こるのでしょう。
本の中だけの出来事と思いたいです。
面白いミステリーです。
お勧めできます。
ところでヒット作「告発」が映画化されるそうです。
主演は松たか子。
なんだかよさげですね。
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【読書】告白(湊かなえ著) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e7036.html
【読書】八日目の蝉(角田光代)
2010年02月15日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『八日目の蝉』 角田光代 著

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるのだろうか。
理性をゆるがす愛があり、罪にもそそぐ光があった。角田光代が全力で挑む長篇サスペンス。
(「BOOK」データベースより)
女の心の奥底に潜む暗黒の部分が容赦なく描かれていて
読むのがつらい苦しい小説です。
希和子は愛する男の生まれたばかりの赤ちゃんの顔を一目見たい・・。
始まりはこれでした。
見たら抱いてみたい。触れてみたい。
一緒にちょっとだけでもすごしてみたい。
成長していく姿をそばで見ていたい。
・・・病院から連れ去りました。
薫と名づけました。
そこで始まった逃亡の日々。
それでも愛情にあふれた日常があります。
周りにいる人たちもとても優しい。
いつまでもこの日々が続けばいいのにと思いますが、
犯罪ですからそういうわけには行きません。
終わりは突然やってきました。
女の子は4歳になっていました。
2章では女の子が大人になったその後が描かれています。
それぞれの登場人物の
それまでの心理状態が解き明かされていきます。
年を経た希和子に大人になった薫を一目会わせてやりたいと
読者のほとんどが思ったでしょう。
いいラストが用意されていましたよ。
ただ、タイトルがちょっと象徴的過ぎたような気もしますけれどね。
いい小説でした。
春にドラマ化されるようです。
希和子には壇れい。イメージは合っていますね。
楽しみにすることにします。
▼関連記事
【読書】水曜日の神さま(角田光代) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e12423.html
【読書】森に眠る魚(角田光代) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e8762.html
『八日目の蝉』 角田光代 著

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるのだろうか。
理性をゆるがす愛があり、罪にもそそぐ光があった。角田光代が全力で挑む長篇サスペンス。
(「BOOK」データベースより)
女の心の奥底に潜む暗黒の部分が容赦なく描かれていて
読むのがつらい苦しい小説です。
希和子は愛する男の生まれたばかりの赤ちゃんの顔を一目見たい・・。
始まりはこれでした。
見たら抱いてみたい。触れてみたい。
一緒にちょっとだけでもすごしてみたい。
成長していく姿をそばで見ていたい。
・・・病院から連れ去りました。
薫と名づけました。
そこで始まった逃亡の日々。
それでも愛情にあふれた日常があります。
周りにいる人たちもとても優しい。
いつまでもこの日々が続けばいいのにと思いますが、
犯罪ですからそういうわけには行きません。
終わりは突然やってきました。
女の子は4歳になっていました。
2章では女の子が大人になったその後が描かれています。
それぞれの登場人物の
それまでの心理状態が解き明かされていきます。
年を経た希和子に大人になった薫を一目会わせてやりたいと
読者のほとんどが思ったでしょう。
いいラストが用意されていましたよ。
ただ、タイトルがちょっと象徴的過ぎたような気もしますけれどね。
いい小説でした。
春にドラマ化されるようです。
希和子には壇れい。イメージは合っていますね。
楽しみにすることにします。
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【読書】球体の蛇(道尾秀介)
2010年01月14日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『球体の蛇』 道尾秀介 著
【内容情報】
1992年秋。17歳だった私・友彦は両親の離婚により、隣の橋塚家に居候していた。主の乙太郎さんと娘のナオ。奥さんと姉娘サヨは7年前、キャンプ場の火事が原因で亡くなっていた。どこか冷たくて強いサヨに私は小さい頃から憧れていた。そして、彼女が死んだ本当の理由も、誰にも言えずに胸に仕舞い込んだままでいる。
乙太郎さんの手伝いとして白蟻駆除に行った屋敷で、私は死んだサヨによく似た女性に出会う。彼女に激しく惹かれた私は、夜ごとその屋敷の床下に潜り込み、老主人と彼女の情事を盗み聞きするようになる。しかしある晩、思わぬ事態が私を待ち受けていた……。
狡い嘘、幼い偽善、決して取り返すことの出来ないあやまち。矛盾と葛藤を抱えながら成長する少年を描き、青春のきらめきと痛み、そして人生の光と陰をも浮き彫りにした、極上の物語。(web KADOKAWA より)
前作の「龍神の雨」もそう思いましたが
道尾秀介は題名に独特のセンスを感じます。
「球体の蛇」っていったい何?
今週の文春図書館(週刊文春)に「球体の蛇」の書評が載っていました。
サンテクジュペリの「星の王子様」の一説。
王子が書いた「ゾウを飲み込んだウワバミの絵」から
評者は
題名は、語り手の「私」が球体のように容易に噛み砕けない記憶を飲み込んだ
蛇のような存在であるという意味だと書いています。
そうかなあ。
この小説はミステリー仕立てではありません。
謎解きではなく
登場人物の苦しみ、恥、喜び、裏切りなどが地方都市を背景に重ねられていきます。
若い頃って残酷な嘘をつくよね。
まさに「青春のきらめきと痛み」なのです。
嘘が嘘を呼び、何が真実かわからなくなってきますが、
結局のところ球体の蛇となって
何もかも飲み込んだ「ナオ」の物語だと私は思いましたよ^^
主人公が16年前の出来事を回想してストーリーは進んでいきます。
ところどころに散りばめられているフレーズがとても印象的。
アラカン(around 還暦)の私としては考えさせられます。
紹介します。
「何かについて、人が最悪の想像をするとき、それはたいてい当たらない。
最悪の結果が待っているのは、それを想像していなかったときに限られている。」
「月日が流れるのは早いと嘆く人がいる。なかなか時間が経過してくれないと不平をこぼす人もいる。
しかし、どちらも間違いだ。時間が経つのは早くも遅くもない。
一日を数え、一年を数え、十年を数え・・・重ねてきたそれなりの思い出と、
それなりの無意味な時間を合計すれば、私の十六年は、やはりきっかり十六年でしかない」
「何か重大なことが書かれた紙切れを、あるとき不意に風が手元から吹き飛ばし
私はそこに書かれていたことが知りたくて、長いこと探し回っていたような気がする。
いまでも見つからないその紙切れにはいったい何が書かれていたのだろう。」
「だよねえ~~」とつくづく思いました・・・。
文章はうまいです。
▼関連記事
【読書】龍神の雨(道尾秀介) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2010-01-06 11:13
http://niki2times4.ktstv.net/e15531.html
【読書】片眼の猿(道尾 秀介) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-08-06 10:41
http://niki2times4.ktstv.net/e12819.html
【読書】ラットマン(道尾秀介) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-01-15 09:44
http://niki2times4.ktstv.net/e8603.html
『球体の蛇』 道尾秀介 著
【内容情報】1992年秋。17歳だった私・友彦は両親の離婚により、隣の橋塚家に居候していた。主の乙太郎さんと娘のナオ。奥さんと姉娘サヨは7年前、キャンプ場の火事が原因で亡くなっていた。どこか冷たくて強いサヨに私は小さい頃から憧れていた。そして、彼女が死んだ本当の理由も、誰にも言えずに胸に仕舞い込んだままでいる。
乙太郎さんの手伝いとして白蟻駆除に行った屋敷で、私は死んだサヨによく似た女性に出会う。彼女に激しく惹かれた私は、夜ごとその屋敷の床下に潜り込み、老主人と彼女の情事を盗み聞きするようになる。しかしある晩、思わぬ事態が私を待ち受けていた……。
狡い嘘、幼い偽善、決して取り返すことの出来ないあやまち。矛盾と葛藤を抱えながら成長する少年を描き、青春のきらめきと痛み、そして人生の光と陰をも浮き彫りにした、極上の物語。(web KADOKAWA より)
前作の「龍神の雨」もそう思いましたが
道尾秀介は題名に独特のセンスを感じます。
「球体の蛇」っていったい何?
今週の文春図書館(週刊文春)に「球体の蛇」の書評が載っていました。
サンテクジュペリの「星の王子様」の一説。
王子が書いた「ゾウを飲み込んだウワバミの絵」から
評者は
題名は、語り手の「私」が球体のように容易に噛み砕けない記憶を飲み込んだ
蛇のような存在であるという意味だと書いています。
そうかなあ。
この小説はミステリー仕立てではありません。
謎解きではなく
登場人物の苦しみ、恥、喜び、裏切りなどが地方都市を背景に重ねられていきます。
若い頃って残酷な嘘をつくよね。
まさに「青春のきらめきと痛み」なのです。
嘘が嘘を呼び、何が真実かわからなくなってきますが、
結局のところ球体の蛇となって
何もかも飲み込んだ「ナオ」の物語だと私は思いましたよ^^
主人公が16年前の出来事を回想してストーリーは進んでいきます。
ところどころに散りばめられているフレーズがとても印象的。
アラカン(around 還暦)の私としては考えさせられます。
紹介します。
「何かについて、人が最悪の想像をするとき、それはたいてい当たらない。
最悪の結果が待っているのは、それを想像していなかったときに限られている。」
「月日が流れるのは早いと嘆く人がいる。なかなか時間が経過してくれないと不平をこぼす人もいる。
しかし、どちらも間違いだ。時間が経つのは早くも遅くもない。
一日を数え、一年を数え、十年を数え・・・重ねてきたそれなりの思い出と、
それなりの無意味な時間を合計すれば、私の十六年は、やはりきっかり十六年でしかない」
「何か重大なことが書かれた紙切れを、あるとき不意に風が手元から吹き飛ばし
私はそこに書かれていたことが知りたくて、長いこと探し回っていたような気がする。
いまでも見つからないその紙切れにはいったい何が書かれていたのだろう。」
「だよねえ~~」とつくづく思いました・・・。
文章はうまいです。
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http://niki2times4.ktstv.net/e8603.html
【読書】龍神の雨(道尾秀介)
2010年01月06日
NikiNiki会員 ろざりあんさんの日記から
『龍神の雨』 道尾秀介 著
【内容】
降りしきる雨よ、願わくば、僕らの罪のすべてを洗い流してくれ――。
すべては雨のせいだった。雨がすべてを狂わせた。
血のつながらない親と暮らす二組の兄弟は、それぞれに悩みを抱え、死の疑惑と戦っていた。些細な勘違いと思い込みが、新たな悪意を引き寄せ、二組の兄弟を交錯させる。
両親の死の真実はどこに?すべての疑念と罪を呑み込んで、いま未曾有の台風が訪れる。
慟哭と贖罪の最新長編。(新潮社HPより)
蓮と楓、19歳の兄と中学生の妹
辰也と圭介、中学生と小学生の兄と弟
両親を亡くしたこの二組の兄弟が、
ささいな疑惑を原点に大きな事件に巻き込まれていきます。
子供はどんなにしっかりしているようでも子供です。
周りにちゃんとした大人がいれば・・・防げました。
教訓は、
大人は手を差し伸べることまではしなくても(必要とあらば、しなければなりません)
周りの出来事には気を配り見守らなければならないということでしょうか。
登場人物はこの二組の兄弟ともう一人ですので
誰がポイントなのかすぐにわかるのですが、
最後の最後、いったい父親を殺したのは誰か、
納得がいきません。
「蓮が殺した」ともう一人の人物が死ぬ間際言っているだけなのですから。
台風の後上がった死体が
連の父親ということになって(最後までそれについては明記されていない)
自首した蓮の供述から司法解剖に回され
何で死んだかはっきりして、蓮の仕業では無かったという展開を望みたいところです。
だって、あれぐらいの蓮が行ったトリックで
人一人死ぬかなぁ・・・。
と、私がとやかく考えるより
もう少し丁寧なラストであってほしかったですね。
文章は上手いですよ。
子供なりに悩む苦しむ姿といい・・・
台風の描写といい・・・
息が詰まりそうです。
「誰かを恨みながら水の中で死ぬと、人は龍になる」
圭介だけに龍が見えるんですね。
本当に龍がいそうです。
道尾秀介はこの2・3年で急に脚光を浴びてきた
30代前半の作家です。
今日発表の直木賞候補作に彼の「球体の蛇」というのが入っていたようですね。
今手元にありますので、次はこれを読んでみます。
▼関連記事
球体の蛇(道尾秀介)(web KADOKAWA)
http://www.kadokawa.co.jp/sp/200911-02/
第142回直木三十五賞候補作品決定!(文藝春秋HP)
http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm
【読書】片眼の猿(道尾 秀介) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e12819.html
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http://niki2times4.ktstv.net/e8603.html
『龍神の雨』 道尾秀介 著
【内容】降りしきる雨よ、願わくば、僕らの罪のすべてを洗い流してくれ――。
すべては雨のせいだった。雨がすべてを狂わせた。
血のつながらない親と暮らす二組の兄弟は、それぞれに悩みを抱え、死の疑惑と戦っていた。些細な勘違いと思い込みが、新たな悪意を引き寄せ、二組の兄弟を交錯させる。
両親の死の真実はどこに?すべての疑念と罪を呑み込んで、いま未曾有の台風が訪れる。
慟哭と贖罪の最新長編。(新潮社HPより)
蓮と楓、19歳の兄と中学生の妹
辰也と圭介、中学生と小学生の兄と弟
両親を亡くしたこの二組の兄弟が、
ささいな疑惑を原点に大きな事件に巻き込まれていきます。
子供はどんなにしっかりしているようでも子供です。
周りにちゃんとした大人がいれば・・・防げました。
教訓は、
大人は手を差し伸べることまではしなくても(必要とあらば、しなければなりません)
周りの出来事には気を配り見守らなければならないということでしょうか。
登場人物はこの二組の兄弟ともう一人ですので
誰がポイントなのかすぐにわかるのですが、
最後の最後、いったい父親を殺したのは誰か、
納得がいきません。
「蓮が殺した」ともう一人の人物が死ぬ間際言っているだけなのですから。
台風の後上がった死体が
連の父親ということになって(最後までそれについては明記されていない)
自首した蓮の供述から司法解剖に回され
何で死んだかはっきりして、蓮の仕業では無かったという展開を望みたいところです。
だって、あれぐらいの蓮が行ったトリックで
人一人死ぬかなぁ・・・。
と、私がとやかく考えるより
もう少し丁寧なラストであってほしかったですね。
文章は上手いですよ。
子供なりに悩む苦しむ姿といい・・・
台風の描写といい・・・
息が詰まりそうです。
「誰かを恨みながら水の中で死ぬと、人は龍になる」
圭介だけに龍が見えるんですね。
本当に龍がいそうです。
道尾秀介はこの2・3年で急に脚光を浴びてきた
30代前半の作家です。
今日発表の直木賞候補作に彼の「球体の蛇」というのが入っていたようですね。
今手元にありますので、次はこれを読んでみます。
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球体の蛇(道尾秀介)(web KADOKAWA)
http://www.kadokawa.co.jp/sp/200911-02/
第142回直木三十五賞候補作品決定!(文藝春秋HP)
http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm
【読書】片眼の猿(道尾 秀介) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e12819.html
【読書】ラットマン(道尾秀介) 【NikiNikiアラカルト 】
http://niki2times4.ktstv.net/e8603.html
【読書】静人日記(天童荒太)
2009年12月29日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『静人日記』 天童荒太 著
【内容紹介】
新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪する坂築(さかつき)静人。
死者の周辺の人々から疎んじられ、罵声を浴びせられることもあるが、時にはあなたの行為で救われたと、感謝されることもある――。
さまざまな死者と生者との出会いと別れを繰り返す静人。その終わりなき旅の日々が、端整な筆致で記されていく。
直木賞受賞作『悼む人』の主人公の日記という体裁をとった異色の小説は、『悼む人』を読んだ方はもちろん、未読の方にもこの素晴らしい作品世界へのイントロダクションになることと思います。(文藝春秋社HPより)
作者は一日に一度は静人になり
報道などで知った亡くなった人のことを日記につけようと決めました。
そうして3年が過ぎました。
一日に一度人の死を思うのは想像以上にきつい課題であったようです。
この日記は小説「悼む人」のバックボーンになるように書いたもので
初めは発表するつもりではなかったそうです。
時系列的には、この日記の後に「悼む人」の世界につながっていくように構成されています。
200余篇の生と死と愛の物語。
よくもまあこんなつらいエピソードが延々と書けますね。
「悼む人」の感想でも書いたと思いますが
こういう本を上梓した後の天童氏の精神状態が心配になります。
健康でいらっしゃるでしょうか。
これでもか、これでもか、と自分の心を痛めつけている・・そんな想像をしてしまいます。
「静人日記」の最後の一節
タキという女性と静人との会話が書かれています。
静人
「悼めない場合は冥福を祈るにとどめ、悼める場合だけ悼むのは間違っているでしょうか。」
タキ
「正しいか間違っているか、裁くようなことは申せません。
ただ、あなたの行為はあまりにも重く人としての分を超えている気がします。
このままでは心も体ももちませんよ。
あなただけでなく、あなたにかかわる周囲の人々をもつらくしかねないでしょう。」
静人
「わかっています。わかっているつもりです。
でも死者一名とだけ書かれた数字を見ると苦しいのです。
被害者・被災者といった代名詞のまま何も語られない命を思うと胸が詰まるのです。」
タキ
「それはあなたの錯覚でしょう。幻覚です。断ち切ってしまわれることです」
私はこのタキの言葉をそのまま天童氏に送りたいと思います。
今日はクリスマス。
坂築静人は旅を続けているのでしょうか。
暖かいスープを飲むことができたでしょうか。
物語はフィクションなのに
そんなことを思ってしまいます。
「永遠の仔」が直木賞候補になり
社会でセンセーショナルに取り扱われるようになって
天童氏は公の場では笑顔を封印したそうです。
確かに「永遠の仔」以降です。
幼少時のトラウマを原因とする小説が多くなったのは。
父親が亡くなった前日が阪神淡路大震災で
多くの死者の名前を新聞で見たときの驚愕。
いろんな要因が「静人日記」から「悼む人」を書かせたというエピソードが語られている
文藝春秋社のHP
お暇な方は読んでみてください。
http://bunshun.jp/pick-up/shizutonikki/essay/index.html
表現者はここまでストイックに物事を考えるのかと驚きます。
常人にはできませんね。
私、普通でよかったですよ。
書く方ではなくて読む方で・・(苦笑)。
▼関連記事
【読書レビュー】悼む人(天童荒太 著) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-04-08 11:24
http://niki2times4.ktstv.net/e10257.html
【読書】悼む人(天童荒太) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2008-12-30 12:15
http://niki2times4.ktstv.net/e8389.html
『悼む人』特設サイト(文藝春秋)
http://bunshun.jp/itamuhito/
『静人日記』 天童荒太 著
【内容紹介】新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪する坂築(さかつき)静人。
死者の周辺の人々から疎んじられ、罵声を浴びせられることもあるが、時にはあなたの行為で救われたと、感謝されることもある――。
さまざまな死者と生者との出会いと別れを繰り返す静人。その終わりなき旅の日々が、端整な筆致で記されていく。
直木賞受賞作『悼む人』の主人公の日記という体裁をとった異色の小説は、『悼む人』を読んだ方はもちろん、未読の方にもこの素晴らしい作品世界へのイントロダクションになることと思います。(文藝春秋社HPより)
作者は一日に一度は静人になり
報道などで知った亡くなった人のことを日記につけようと決めました。
そうして3年が過ぎました。
一日に一度人の死を思うのは想像以上にきつい課題であったようです。
この日記は小説「悼む人」のバックボーンになるように書いたもので
初めは発表するつもりではなかったそうです。
時系列的には、この日記の後に「悼む人」の世界につながっていくように構成されています。
200余篇の生と死と愛の物語。
よくもまあこんなつらいエピソードが延々と書けますね。
「悼む人」の感想でも書いたと思いますが
こういう本を上梓した後の天童氏の精神状態が心配になります。
健康でいらっしゃるでしょうか。
これでもか、これでもか、と自分の心を痛めつけている・・そんな想像をしてしまいます。
「静人日記」の最後の一節
タキという女性と静人との会話が書かれています。
静人
「悼めない場合は冥福を祈るにとどめ、悼める場合だけ悼むのは間違っているでしょうか。」
タキ
「正しいか間違っているか、裁くようなことは申せません。
ただ、あなたの行為はあまりにも重く人としての分を超えている気がします。
このままでは心も体ももちませんよ。
あなただけでなく、あなたにかかわる周囲の人々をもつらくしかねないでしょう。」
静人
「わかっています。わかっているつもりです。
でも死者一名とだけ書かれた数字を見ると苦しいのです。
被害者・被災者といった代名詞のまま何も語られない命を思うと胸が詰まるのです。」
タキ
「それはあなたの錯覚でしょう。幻覚です。断ち切ってしまわれることです」
私はこのタキの言葉をそのまま天童氏に送りたいと思います。
今日はクリスマス。
坂築静人は旅を続けているのでしょうか。
暖かいスープを飲むことができたでしょうか。
物語はフィクションなのに
そんなことを思ってしまいます。
「永遠の仔」が直木賞候補になり
社会でセンセーショナルに取り扱われるようになって
天童氏は公の場では笑顔を封印したそうです。
確かに「永遠の仔」以降です。
幼少時のトラウマを原因とする小説が多くなったのは。
父親が亡くなった前日が阪神淡路大震災で
多くの死者の名前を新聞で見たときの驚愕。
いろんな要因が「静人日記」から「悼む人」を書かせたというエピソードが語られている
文藝春秋社のHP
お暇な方は読んでみてください。
http://bunshun.jp/pick-up/shizutonikki/essay/index.html
表現者はここまでストイックに物事を考えるのかと驚きます。
常人にはできませんね。
私、普通でよかったですよ。
書く方ではなくて読む方で・・(苦笑)。
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【読書レビュー】悼む人(天童荒太 著) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2009-04-08 11:24
http://niki2times4.ktstv.net/e10257.html
【読書】悼む人(天童荒太) 【NikiNikiアラカルト 】 - 2008-12-30 12:15
http://niki2times4.ktstv.net/e8389.html
『悼む人』特設サイト(文藝春秋)
http://bunshun.jp/itamuhito/
【読書】汝の名(明野照葉)
2009年12月15日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
明野照葉・・
とても素敵なネーミングなのでお名前は覚えておりましたが
読んだのは初めてでした。
私は入院中、乱読していた週刊誌の書評欄で
気になった本はメモしておりました。
その中の一冊です。
書店のポップカードにも興味がそそられる文章が書かれていましたし。
『汝の名』 明野照葉 著
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
若き会社社長の麻生陶子は、誰もが憧れる存在。
だが、その美貌とは裏腹に、「完璧な人生」を手に入れるためには、
恋も仕事も計算し尽くす女だ。
そんな陶子には、彼女を崇拝し奴隷の如く仕える妹の久恵がいた。
しかし、ある日から、二人の関係が狂い始め、驚愕の真実が明らかになっていく…。
『女神』の著者が「女の心理と狂気」で描く現代サスペンスの傑作。
まさにホラー。
げに恐ろしきもの。汝の名は「おんな」・・ですね。
私は「おんな」ですのでどうも読後感がよくないです。(笑)
ホラーはきらいじゃないんだけれどもね。
共感できる人物が一人もでてこない。
登場人物の心が壊れていく過程は怖いとしかいいようがない。
ふう~~
何か面白い本が読みたい。ということで
今年も「このミステリーがすごい2010年版」買ってまいりました。
私が大いに参考にしているランキング本です。
週刊文春も「このミス」も栄えある一位は
「新参者」 東野圭吾でしたね。
そうかあ~~
※明野照葉(Wikipediaより抜粋)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E9%87%8E%E7%85%A7%E8%91%89
東京都生まれの小説家。
東京女子大学文理学部社会学科卒業。『雨女』で1998年第37回オール讀物推理小説新人賞受賞。
2000年『輪(RINKAI)廻 』で第7回松本清張賞を受賞。
▼明野照葉 公式ファンサイト
http://pleiades.ld.infoseek.co.jp/
▼「このミステリーがすごい!」大賞:http://konomys.jp/
▼【読書】新参者(東野圭吾)(NikiNikiアラカルト)
http://niki2times4.ktstv.net/e14802.html
明野照葉・・
とても素敵なネーミングなのでお名前は覚えておりましたが
読んだのは初めてでした。
私は入院中、乱読していた週刊誌の書評欄で
気になった本はメモしておりました。
その中の一冊です。
書店のポップカードにも興味がそそられる文章が書かれていましたし。
『汝の名』 明野照葉 著
【内容情報】(「BOOK」データベースより)若き会社社長の麻生陶子は、誰もが憧れる存在。
だが、その美貌とは裏腹に、「完璧な人生」を手に入れるためには、
恋も仕事も計算し尽くす女だ。
そんな陶子には、彼女を崇拝し奴隷の如く仕える妹の久恵がいた。
しかし、ある日から、二人の関係が狂い始め、驚愕の真実が明らかになっていく…。
『女神』の著者が「女の心理と狂気」で描く現代サスペンスの傑作。
まさにホラー。
げに恐ろしきもの。汝の名は「おんな」・・ですね。
私は「おんな」ですのでどうも読後感がよくないです。(笑)
ホラーはきらいじゃないんだけれどもね。
共感できる人物が一人もでてこない。
登場人物の心が壊れていく過程は怖いとしかいいようがない。
ふう~~
何か面白い本が読みたい。ということで
今年も「このミステリーがすごい2010年版」買ってまいりました。
私が大いに参考にしているランキング本です。
週刊文春も「このミス」も栄えある一位は
「新参者」 東野圭吾でしたね。
そうかあ~~
※明野照葉(Wikipediaより抜粋)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E9%87%8E%E7%85%A7%E8%91%89
東京都生まれの小説家。
東京女子大学文理学部社会学科卒業。『雨女』で1998年第37回オール讀物推理小説新人賞受賞。
2000年『輪(RINKAI)廻 』で第7回松本清張賞を受賞。
▼明野照葉 公式ファンサイト
http://pleiades.ld.infoseek.co.jp/
▼「このミステリーがすごい!」大賞:http://konomys.jp/
▼【読書】新参者(東野圭吾)(NikiNikiアラカルト)
http://niki2times4.ktstv.net/e14802.html
タグ :明野照葉
マルヤガーデンズ新着情報
2009年12月03日
NikiNiki会員 ろざりさんさんの日記から
三越鹿児島店跡に開業する「マルヤガーデンズ」
楽しみですねえ。
クリエイティブデザイナーに「ナガオカケンメイ」氏を起用すると
昨日発表がありました。
ナガオカ氏は店舗デザインだけでなく
広告展開やプロモーション、ブランド戦略など「マルヤガーデン」全般の監修も行うとの事です。
もちろんそれも楽しみですが
ナガオカ氏が展開する「ディアンドデパートメント」が入るということで
それが最大の目玉、核テナントということになるのでしょう。
実は某洋服メーカー(「ユニクロ」や「H&M」系の)が核になるという噂も聞いていましたが
諸般の事情(たぶん^^)で撤退、
核テナントが「ジュンク堂鹿児島2号店」ではちと厳しいと思っていました。
よかったです。
ナガオカ氏は「トップランナー」や「情熱大陸」で紹介されたデザイナーさん。
この辺にはとてもくわしい息子が熱く語っていました。
「ディーアンドデパートメント」はインテリア雑貨店で
インテリアとリサイクルを融合させた独特の取り組みくをしているそうです。
例えば小中学校でいらなくなった木の椅子に皮を張って
立派な椅子に再生させるとか。
傾いた「カリモク家具」を再生させるのにも尽力したようです。
何だかポリシーを感じますね。
雑貨屋好きの私としてはとても楽しみです。
新聞によりますと
各階に集いの場を造り、交流拠点のスペースにするそうです。
丸屋側は
売り場にしたら億単位の収益が出るスペースを
集いの場にするには迷いもあったようですけれどもね。
デフレ宣言もあり百貨店不況といわれて久しいのですが、
三越になる前の「丸屋百貨店」を単に復活させても
丸屋百貨店が立ち行かなくなったから三越に吸収されたたわけで
将来は???です。
マルヤガーデンの女性社長はいい決断をしました^^。

(D&DEPARTMENT PROJECT SAPPORO)
▼D&DEPARTMENT PROJECT
http://www.d-department.com/jp/
▼ナガオカ日記(D&DEPARTMENT PROJECT)
http://www.d-department.com/jp/nagaoka/
三越鹿児島店跡に開業する「マルヤガーデンズ」
楽しみですねえ。
クリエイティブデザイナーに「ナガオカケンメイ」氏を起用すると
昨日発表がありました。
ナガオカ氏は店舗デザインだけでなく
広告展開やプロモーション、ブランド戦略など「マルヤガーデン」全般の監修も行うとの事です。
もちろんそれも楽しみですが
ナガオカ氏が展開する「ディアンドデパートメント」が入るということで
それが最大の目玉、核テナントということになるのでしょう。
実は某洋服メーカー(「ユニクロ」や「H&M」系の)が核になるという噂も聞いていましたが
諸般の事情(たぶん^^)で撤退、
核テナントが「ジュンク堂鹿児島2号店」ではちと厳しいと思っていました。
よかったです。
ナガオカ氏は「トップランナー」や「情熱大陸」で紹介されたデザイナーさん。
この辺にはとてもくわしい息子が熱く語っていました。
「ディーアンドデパートメント」はインテリア雑貨店で
インテリアとリサイクルを融合させた独特の取り組みくをしているそうです。
例えば小中学校でいらなくなった木の椅子に皮を張って
立派な椅子に再生させるとか。
傾いた「カリモク家具」を再生させるのにも尽力したようです。
何だかポリシーを感じますね。
雑貨屋好きの私としてはとても楽しみです。
新聞によりますと
各階に集いの場を造り、交流拠点のスペースにするそうです。
丸屋側は
売り場にしたら億単位の収益が出るスペースを
集いの場にするには迷いもあったようですけれどもね。
デフレ宣言もあり百貨店不況といわれて久しいのですが、
三越になる前の「丸屋百貨店」を単に復活させても
丸屋百貨店が立ち行かなくなったから三越に吸収されたたわけで
将来は???です。
マルヤガーデンの女性社長はいい決断をしました^^。

(D&DEPARTMENT PROJECT SAPPORO)
▼D&DEPARTMENT PROJECT
http://www.d-department.com/jp/
▼ナガオカ日記(D&DEPARTMENT PROJECT)
http://www.d-department.com/jp/nagaoka/
【読書】ゼロの焦点(松本清張)
2009年11月13日
NikiNiki会員 rosaさんの日記から
『ゼロの焦点』 松本清張 著
【内容】
前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。
ようやく手がかりを掴んだ時、“自殺”として処理されていた夫の姓は曾根であった!夫の陰の生活がわかるにつれ関係者がつぎつぎに殺されてゆく。
戦争直後の混乱が尾を引いて生じた悲劇を描いて、名作『点と線』と並び称される著者の代表作。
(「BOOK」データベースより)
映画は今週封切りですね。
今日のお題は映画ではなく原作の方です。
今年、松本清張は生誕100周年のメモリアルイヤーなのですね。
先日テレビ版「点と線」(ビートたけしが主役)も見ました。
映画は、失踪した夫役が大好きな西島英俊だし
「こりゃあ見のがしたらいかん」と思っています。
その前に原作読みました。
松本清張について。
私が最初に松本作品に触れたのは「高校生殺人事件」。
私が10代の頃のことですね。
これで夢中になりました。
光文社発行のカッパブックスというシリーズもまた
松本作品と共に世の中に出てきた新しい発行の形態で
読みやすく持ちやすく安価で、大ヒットしたものです。
私の母が松本清張が大好きで新しいのが発行されると買っていたので
私も愛読しました。
この「ゼロの焦点」もむか~し読んでいますが、今回再読です。
もちろん内容なんて覚えていませんよ。
超久しぶりの松本作品でした。
「ゼロの焦点」最初に世の中にでたのは昭和34年です。
おそらくこの頃を時代背景に描かれています。
私、生まれています(^^+)。
文庫本は昭和46年に1版発行、
私が今回読んだのは115版です。
息の長い作品です。
松本清張という作家には、ミステリー、歴史もの、紀行もの
いろんなジャンルの作品がありますが、
共通するのは社会派ということですね。
弱者に優しい視線を感じます。
戦後は、今以上に格差社会だったろうし
その辺の状況を的確に書いていると思います。
で、「ゼロの焦点」です。
若いころ読んだ松本作品の感想としては、
社会に対しての視点という点で勉強になったような気がしていましたが
今読めば社会はさらに進んで複雑化しているようです。
単純で正直もの足りないですね。
文庫本の後ろの解説に、平野謙氏が書いています。
「『ゼロの焦点』を一種の謎解き小説とみれば、謎解きの構造は完璧ではない。」
「つまり、いわゆる本格的な推理小説としては『ゼロの焦点』は隙間のある不完全な作品である。
しかし、推理小説としては多少の隙間があるとしても、一個の文学作品としてはやはり松本清張の秀作の一つだというのが私の意見である。」
この解説は、昭和46年の時点のものです。
今の書評家だったらどういう解説を書くのかちょっと読んでみたい気がしますね。
というわけで、
映画では、原作にない設定で、ある人物が新たに加わっているようです。
そいつが犯人です。たぶん。
▼映画『ゼロの焦点』公式サイト(11/14(土)よりTOHOシネマズ与次郎・鹿児島ミッテ10で公開予定)
http://www.zero-focus.jp/index.html
『ゼロの焦点』 松本清張 著
【内容】前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。
ようやく手がかりを掴んだ時、“自殺”として処理されていた夫の姓は曾根であった!夫の陰の生活がわかるにつれ関係者がつぎつぎに殺されてゆく。
戦争直後の混乱が尾を引いて生じた悲劇を描いて、名作『点と線』と並び称される著者の代表作。
(「BOOK」データベースより)
映画は今週封切りですね。
今日のお題は映画ではなく原作の方です。
今年、松本清張は生誕100周年のメモリアルイヤーなのですね。
先日テレビ版「点と線」(ビートたけしが主役)も見ました。
映画は、失踪した夫役が大好きな西島英俊だし
「こりゃあ見のがしたらいかん」と思っています。
その前に原作読みました。
松本清張について。
私が最初に松本作品に触れたのは「高校生殺人事件」。
私が10代の頃のことですね。
これで夢中になりました。
光文社発行のカッパブックスというシリーズもまた
松本作品と共に世の中に出てきた新しい発行の形態で
読みやすく持ちやすく安価で、大ヒットしたものです。
私の母が松本清張が大好きで新しいのが発行されると買っていたので
私も愛読しました。
この「ゼロの焦点」もむか~し読んでいますが、今回再読です。
もちろん内容なんて覚えていませんよ。
超久しぶりの松本作品でした。
「ゼロの焦点」最初に世の中にでたのは昭和34年です。
おそらくこの頃を時代背景に描かれています。
私、生まれています(^^+)。
文庫本は昭和46年に1版発行、
私が今回読んだのは115版です。
息の長い作品です。
松本清張という作家には、ミステリー、歴史もの、紀行もの
いろんなジャンルの作品がありますが、
共通するのは社会派ということですね。
弱者に優しい視線を感じます。
戦後は、今以上に格差社会だったろうし
その辺の状況を的確に書いていると思います。
で、「ゼロの焦点」です。
若いころ読んだ松本作品の感想としては、
社会に対しての視点という点で勉強になったような気がしていましたが
今読めば社会はさらに進んで複雑化しているようです。
単純で正直もの足りないですね。
文庫本の後ろの解説に、平野謙氏が書いています。
「『ゼロの焦点』を一種の謎解き小説とみれば、謎解きの構造は完璧ではない。」
「つまり、いわゆる本格的な推理小説としては『ゼロの焦点』は隙間のある不完全な作品である。
しかし、推理小説としては多少の隙間があるとしても、一個の文学作品としてはやはり松本清張の秀作の一つだというのが私の意見である。」
この解説は、昭和46年の時点のものです。
今の書評家だったらどういう解説を書くのかちょっと読んでみたい気がしますね。
というわけで、
映画では、原作にない設定で、ある人物が新たに加わっているようです。
そいつが犯人です。たぶん。
▼映画『ゼロの焦点』公式サイト(11/14(土)よりTOHOシネマズ与次郎・鹿児島ミッテ10で公開予定)
http://www.zero-focus.jp/index.html
【読書】訪問者(恩田陸)
2009年06月16日
NikiNiki会員 ろざりあんさんの日記から
恩田陸 というのは好きな作家の1人です。
『訪問者』 恩田陸 著
☆舞台を見るような会話とドラマが静かに謎を運ぶ!
山中にひっそりとたたずむ古い洋館――。
三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。
晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。
「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」
孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいる?
一同に疑惑が芽生える中、闇を切り裂く悲鳴が!
冬雷の鳴る屋外で見知らぬ男の死体が発見される。
数日前、館には「訪問者に気を付けろ」という不気味な警告文が届いていた……。
果たして「訪問者」とは誰か? 千沙子と昌彦の死の謎とは?
そして、長く不安な一夜が始まるが、その時、来客を告げるベルが鳴った――。
嵐に閉ざされた山荘を舞台に、至高のストーリー・テラーが贈る傑作ミステリー!
山の中、湖のそばにある一軒の洋館。
そこには老いた兄弟達、
さらに妹とその夫、聡明なお手伝い、血縁ではない幼女がいました。
過去の不信な死が2件。
ミステリアスな設定ですね。
わけありの訪問者が続き
嵐で麓へ降りる道路が遮断されて、そこは密室になってしまいます。
密室は場面が限定されているので、キャラクターの設定がポイントになります。
この本では、兄弟である老人達の違いが(名前も似ているし)最後まで飲み込めなくて
肝心の落ちがちょっと弱くなりました。
恩田陸だったら、もっといいラストを望みたかったですね^^
でも、ミステリーの王道ともいうべき密室劇はやはり面白い。
場面が眼に浮かび、その場面のみの展開ですから
あまりややこしくありませんしね。
一つ印象的なフレーズがあったのでここに書いておきます。
ある映画監督の遺作「象を撫でる」が重要なところで絡んでくるのですが
これは「群盲、象を撫でる」という言い回しから来ているそうです。
「何人かの盲人がいて、象の体を撫でている。
1人は、象のしっぽに触って、『象というのは蛇のようなものだ』と思う。
別の1人は象の体に触って『象というのは壁のようなものだ』と思う。
それぞれが、象の一部に触れて、象という動物のことが分かったような気持ちになる」
ということらしいです。
「人の思うこと、受け取り方は、人それぞれだなあ」って事でしょうか。
「なんだかなあ・・。それぞれ勝手なこと言ってるよね・・。」・・と思うことよくあります。
今の政治もアレは密室劇ですね(爆→苦)
※恩田陸(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%A9%E7%94%B0%E9%99%B8
恩田 陸(おんだ りく、本名: 熊谷 奈苗(くまがい ななえ)、1964年10月25日 - )は、日本の女性小説家。
宮城県仙台市生まれ。早稲田大学教育学部卒業。
ペンネームは『やっぱり猫が好き』の恩田三姉妹に由来する。
※恩田陸オンライン:http://rokusayo.milkcafe.to/
恩田陸 というのは好きな作家の1人です。
『訪問者』 恩田陸 著
☆舞台を見るような会話とドラマが静かに謎を運ぶ! 山中にひっそりとたたずむ古い洋館――。
三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。
晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。
「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」
孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいる?
一同に疑惑が芽生える中、闇を切り裂く悲鳴が!
冬雷の鳴る屋外で見知らぬ男の死体が発見される。
数日前、館には「訪問者に気を付けろ」という不気味な警告文が届いていた……。
果たして「訪問者」とは誰か? 千沙子と昌彦の死の謎とは?
そして、長く不安な一夜が始まるが、その時、来客を告げるベルが鳴った――。
嵐に閉ざされた山荘を舞台に、至高のストーリー・テラーが贈る傑作ミステリー!
山の中、湖のそばにある一軒の洋館。
そこには老いた兄弟達、
さらに妹とその夫、聡明なお手伝い、血縁ではない幼女がいました。
過去の不信な死が2件。
ミステリアスな設定ですね。
わけありの訪問者が続き
嵐で麓へ降りる道路が遮断されて、そこは密室になってしまいます。
密室は場面が限定されているので、キャラクターの設定がポイントになります。
この本では、兄弟である老人達の違いが(名前も似ているし)最後まで飲み込めなくて
肝心の落ちがちょっと弱くなりました。
恩田陸だったら、もっといいラストを望みたかったですね^^
でも、ミステリーの王道ともいうべき密室劇はやはり面白い。
場面が眼に浮かび、その場面のみの展開ですから
あまりややこしくありませんしね。
一つ印象的なフレーズがあったのでここに書いておきます。
ある映画監督の遺作「象を撫でる」が重要なところで絡んでくるのですが
これは「群盲、象を撫でる」という言い回しから来ているそうです。
「何人かの盲人がいて、象の体を撫でている。
1人は、象のしっぽに触って、『象というのは蛇のようなものだ』と思う。
別の1人は象の体に触って『象というのは壁のようなものだ』と思う。
それぞれが、象の一部に触れて、象という動物のことが分かったような気持ちになる」
ということらしいです。
「人の思うこと、受け取り方は、人それぞれだなあ」って事でしょうか。
「なんだかなあ・・。それぞれ勝手なこと言ってるよね・・。」・・と思うことよくあります。
今の政治もアレは密室劇ですね(爆→苦)
※恩田陸(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%A9%E7%94%B0%E9%99%B8
恩田 陸(おんだ りく、本名: 熊谷 奈苗(くまがい ななえ)、1964年10月25日 - )は、日本の女性小説家。
宮城県仙台市生まれ。早稲田大学教育学部卒業。
ペンネームは『やっぱり猫が好き』の恩田三姉妹に由来する。
※恩田陸オンライン:http://rokusayo.milkcafe.to/
「アマルフィ・女神の報酬」
2009年06月08日
NikiNiki会員 ろざりあんさんの日記から
「アマルフィ」とは聞きなれない単語ですけれど、
一体何の事でしょうか?
フジテレビ開局50周年記念映画が「アマルフィ・女神の報酬」なんですね^^
実は、イタリアの地方都市の名です。
神話の英雄ヘラクレスが、その地に愛する妖精を埋めて作ったといわれており
それはそれは美しい港街のようです。
世界遺産にも登録されています。

しかし、イタリアでは、アマルフィの近くの有名なナポリでもなく、
美しい街といえば、フィレンツェもミラノもベネチアもあるのに
何故に「アマルフィ」??
車のディーラーからもらったカレンダーも6月は「アマルフィ」だし
先日N○Kハイビジョンでやっていた「世界街歩き」も「アマルフィ」でしたよ^^
う~~ん。
どうも不思議だということで
原作本「アマルフィ」(真保裕一作)を読んでみました。
面白いといえば面白かったのですが、
最初から最後までちょっとした違和感が消えなかったのが
後記を読んで納得しました。
「フジテレビ開局50周年記念映画ありき」だったのですね。
大々的に海外ロケをしたいというフジ側からの意向。
100年に一度の金融危機前の話ですね・・たぶん。
オール・イタリアロケが決まり、そのコンセプトのもと
ストーリーが出来上がっていったそうです。
「あ~~それで~~なんか無理があるような~~」と思ったんですね。
真保氏は、
「小説は当初のプロットを元に仕上げてあって、映画と違う点もいくつかあります。」
「小説と映画、どちらも楽しんでいただけたら幸いです。」
と書いています。
映画は原作・真保裕一、主演・織田裕二・・といえば
「ホワイトアウト」コンビです。
これはなかなか面白かった。
で、今回、監督が西谷弘。
「県庁の星」「容疑者Xの献身」を撮った監督ですね。
主役の外交官・織田裕二に
原作にはないライター役で福山雅治がからんでいるようです。
犯人役が、「ホワイトアウト」とは別人であることを私は心から望みます。
・・・なんかそんな気がして^^;
ところで、何故に「アマルフィ」だったのか
わたしにはよく分かりませんでした。結局。
社運をかけたフジテレビ。
成功しますように・・。
7月18日封切り「アマルフィ・女神の報酬」
私も見に行きます。
観光気分は味わえるかもしれません^^
▼『アマルフィ・女神の報酬』公式サイト
http://www.amalfi50.jp/
「アマルフィ」とは聞きなれない単語ですけれど、
一体何の事でしょうか?
フジテレビ開局50周年記念映画が「アマルフィ・女神の報酬」なんですね^^
実は、イタリアの地方都市の名です。
神話の英雄ヘラクレスが、その地に愛する妖精を埋めて作ったといわれており
それはそれは美しい港街のようです。
世界遺産にも登録されています。

しかし、イタリアでは、アマルフィの近くの有名なナポリでもなく、
美しい街といえば、フィレンツェもミラノもベネチアもあるのに
何故に「アマルフィ」??
車のディーラーからもらったカレンダーも6月は「アマルフィ」だし
先日N○Kハイビジョンでやっていた「世界街歩き」も「アマルフィ」でしたよ^^
う~~ん。
どうも不思議だということで
原作本「アマルフィ」(真保裕一作)を読んでみました。
面白いといえば面白かったのですが、
最初から最後までちょっとした違和感が消えなかったのが
後記を読んで納得しました。
「フジテレビ開局50周年記念映画ありき」だったのですね。
大々的に海外ロケをしたいというフジ側からの意向。
100年に一度の金融危機前の話ですね・・たぶん。
オール・イタリアロケが決まり、そのコンセプトのもと
ストーリーが出来上がっていったそうです。
「あ~~それで~~なんか無理があるような~~」と思ったんですね。
真保氏は、
「小説は当初のプロットを元に仕上げてあって、映画と違う点もいくつかあります。」
「小説と映画、どちらも楽しんでいただけたら幸いです。」
と書いています。
映画は原作・真保裕一、主演・織田裕二・・といえば
「ホワイトアウト」コンビです。
これはなかなか面白かった。
で、今回、監督が西谷弘。
「県庁の星」「容疑者Xの献身」を撮った監督ですね。
主役の外交官・織田裕二に
原作にはないライター役で福山雅治がからんでいるようです。
犯人役が、「ホワイトアウト」とは別人であることを私は心から望みます。
・・・なんかそんな気がして^^;
ところで、何故に「アマルフィ」だったのか
わたしにはよく分かりませんでした。結局。
社運をかけたフジテレビ。
成功しますように・・。
7月18日封切り「アマルフィ・女神の報酬」
私も見に行きます。
観光気分は味わえるかもしれません^^
▼『アマルフィ・女神の報酬』公式サイト
http://www.amalfi50.jp/








